茨城キリスト教大学

2022年度学生プロジェクト成果発表会を開催しました(報告)

「学生プロジェクト」とは、日立市と茨城キリスト教大学連携事業の一環として、平成20年度から実施しているもので、学生が、地域の課題解決や活性化方策などに関するテーマを設定し、調査研究を行う取り組みです。

今年度は、5つのグループが「学生プロジェクト」に応募し、それぞれのテーマで調査研究を進めました。
当日は対面で関係者のみの入場としましたので、当日の様子を公開いたします。

学生プロジェクト成果発表会の様子(2023年2月18日実施)

HITACHI App Project

プロジェクト提案:

経営学部 経営学科 3年次 学生3名
指導教員:米岡 英治(経営学部 経営学科 准教授)

質疑応答

質問:まちのコインという地域アプリを導入する一番のメリットとは。
回答:考え方としては、交流センターを存続させることを前提にまちのコインを使用する。そのため、強みは活動場所の認知度を高め、多くのお店や施設をユーザーにしたい体験してもらえること。 

指導教員講評

情報発信は非常に難しい課題。デジタル化の時代でもアナログの手段が有効であることは様々な研究で結果に出ており、そういった面も視野に入れてこの提案まで行き着いた。報告には改善する点もあるが、しっかりまとめあげたところを評価願いたい。
「HITACHI App Project」チーム

就活アプリによる日立市活性化プロジェクト

プロジェクト提案:

経営学部 経営学科 3年次 学生16名
指導教員:申 美花 (経営学部 経営学科 教授)

質疑応答

質問:アプリを高校生にも拡大できるか。自身が高校生だった場合にアプリが有効だと考えるか。 
回答:ゆくゆくは高校生にも拡大していきたい。高校生も自分の知る企業しか入職を考えないところがある。大学生よりも外に出る環境が少ない分、高校生にも有効であると考える。  

指導教員講評

前回行われた最終報告会で当企画の提案が日立市担当者から評価された。今後、大学発ベンチャーとしてアプリ開発を考えている学生もいる。ぜひ日立市の賛同をいただけると嬉しい。 
「就活アプリによる日立市活性化プロジェクト」チーム

コミュニティ活性化における日立市アプリの活用について

プロジェクト提案:

経営学部 経営学科 1年次 学生5名
指導教員:三ツ堀 裕太 (経営学部 経営学科 教授) 

質疑応答

質問:茨城キリスト教大学を舞台として考えたとき、どんなことができると考えるか。 
回答:総合学園(認定こども園~大学)の強みを生かして、それぞれが開催する文化祭や体育祭を気軽に行き来できる企画を考えたい。  

 

指導教員講評

抽象的な話にならないこと、自身の言葉でアイデアを生み出すこと、学生が当事者であることを意識し、主体性を大切に考えることを重視して指導にあたった。 コミュニティ活性化は社会人がどれだけこの街で楽しく過ごせるかにかかっている。最年少で取り組んだ彼女たちの今後に期待したい。 
 
 
「コミュニティ活性化における日立市アプリの活用について」チーム

日立デジタルプロジェクト

プロジェクト提案:

経営学部 経営学科 3年次 学生15名
指導教員:申 美花 (経営学部 経営学科 教授)

質疑応答

質問:LINEでは搭載しきれない部分があるということで他のアプリも提案されたが、話し合いの中で他に名前が挙がったアプリはあったか。
回答:ひたちナビとLINE360以外のアプリは話題に挙がらなかったが、代用できるようなアプリがあるかどうか、改めて探したい。

指導教員講評

指導教員としてこの提案で魅力を感じているのが高齢者見守りサービス。
ChatGPTが導入される等世界の技術は日々進歩している。高齢者を置いていかないITが求められていく。若い人たちの力がこの問題に取り組み、ぜひ高齢者を見守っていってほしい。
「日立デジタルプロジェクト」チーム

現役世代が参加する地域づくりに関する提案

プロジェクト提案:

生活科学部 心理福祉学科
4年次 学生9名
3年次 学生8名
指導教員:藤島 稔弘 (生活科学部 心理福祉学科 教授)

質疑応答

質問:「若者」と「現役世代」言葉の違いとは。
回答:日立市の若者かがやきプランでは高校生から39歳までを対象であった。現役世代はそれ以上の年代も含めて考えている。

質問:提案内に若者の声を集めるための取り組みがあったが、実施主体は誰かを想定しているか。
回答:女性若者支援課のかがやき会議などが主体となり、皆で一緒に取り組んでいくことを考えている。

質疑応答

質問:若い人にも関心を持って参加してもらえる企画型ボランティアはどんなものか。
回答:自分が得意なものを子どもに教えることを想定。TikTokやSNSが子どもにも浸透しているからこそ、提案したダンスは、子どもに興味を持たれやすいのではないかと考えた。

質問:ヘルスロードにおいて、市民から情報収集が地域の魅力発信に繋がるというのは具体的にはどういうものか。
回答:コースは季節や天候によって景色が異なる。市民には変動する景色の写真をSNSに投稿してもらい、自ら地域の魅力を発見、発信するきっかけに繋げたい。

指導教員講評

藤島ゼミは自由なテーマでの参加。コミュニティ活性化課題を考える時、「若者に活躍してほしい」と言われることが多い。だが話し合いが進み、現役世代がコミュニティの中で主役になることが活性化に必要であると結論に至った。3年目を迎えた学生プロジェクトだが、4年生を中心に積極的に取り組んできた学生たちは、「この町で生活できる」「これがやりたい」と感じる時、自ら飛び込んでいける力を発揮することを証明してくれた。気づきをくれた学生たちにも感謝を述べたい。
「現役世代が参加する地域づくりに関する提案」チーム

次年度も日立市との連携事業として学生プロジェクトに取り組んでいきます。

 プロジェクトに参加された学生の皆さん、指導教員の先生方、お疲れ様でした。

その他日立市との連携事業

 2022年9月から2023年1月までの期間に経営学部経営学科において、行政が抱える問題について理解を深めることを目的とした日立市の寄附講座「経営特講Ⅰ」を開講しました。この講座では日立市各部署の方々をゲストスピーカーとして迎え、業務に関する話題を提供していただきました。日立市が抱える課題について、学生がチームで課題解決に取り組むなどの実践的な授業を行い、公務員の仕事内容などの理解を深めることができました。