2011年に奥様を病気で亡くす。発病当時、長男中学生、長女小学生、次男幼稚園児、母親の闘病・死別を子どもたちが受け止め育って行けたのは、それぞれの担任や部活の顧問が、学校生活の中で、子どもたちが自分に自信が持てるよう、夫々の成長のステップを支え、共に喜んでくれたことが大きな力になった。子どもの成長を支えるために何ができるか、マニュアルにないことが起こったときこそ、考えられる保育者になってほしい。
シングルファーザーとして3人の子どもを育てようとした時、「家事ができない」とは、言っていられない。子育てと職業の両立を探る中で自営業を選択。現在はNPOファザーリングジャパンのメンバーとして、また、絵本と音楽で子どもたちパパ・ママを笑顔にするSmile Bank Mitoを結成し、地域の絆を深め、親子を支える活動にも取り組んでいる。
田中志保さん
ご自身の離婚の経験から、同じ地域に住む離婚前後のシングルマザー26人それぞれに2時間のインタビューを行い、離婚のきっかけ・現在の状況などを聞き取り調査・分析して、2015年9月に、NPO Single Parent 101として小冊子 『プレシングルマザーヒントBOOK 私たちの選択と決断~離婚、子どもと漕ぎ出す新たな未来~Vol.1』を発行した。このような働きかけの結果、一般社団法人静岡市母子寡婦福祉会事務局に入職、現在は、静岡市からの受託業務「ひとり親家庭相談窓口」を担当している。日本は男女の給与格差が大きく、社会保障も男女がセットで設計されているので、一人になると男性も女性も生きづらくなる。日立市民の意識調査でも、女性が子育てに専念するために離職することが望ましいと考える人が多いが、ひとり親が生きやすい社会は、ワーキングマザーにとっても、LGBTの方々にとっても生きやすい社会。誰にとっても暮らしやすい社会を一緒につくりましょう!