茨城キリスト教大学

高度実践看護師の教育課程(専門看護師 慢性看護専攻)修了者1名が資格試験に合格しました

大学院看護学研究科看護学専攻は2011年4月に設置され、6年が過ぎようとしています。茨城県における看護系大学は4校であり、本学は唯一県北地域にあり、この地域の看護の発展に寄与しています。
看護学研究科は、より専門的な知識と技術を身につけ、倫理的な判断力や実践力を求められるために、より専門的に学問を修められるようカリキュラムが編成されています。専門科目は基礎看護科学分野に基盤実証看護学領域を置き、実践看護学分野に生活支援看護学領域、発達支援看護学領域、精神看護学領域を置いています。さらに、生活支援看護学領域に慢性看護の高度実践看護師教育課程を置いています。
高度実践看護師の教育課程(専門看護師 慢性看護専攻)修了者1名が、このたび資格試験に合格しました。ますますの活躍を期待いたします。

慢性疾患看護専門看護師になって

水戸済生会総合病院 脳神経外科病棟
石原 未幸

2012年に茨城キリスト教大学大学院看護学研究科にCNSコースに入学し、2014年に修了しました。その後、臨床をしながら学会や研修会に参加しながら専門看護師の方々の活動や知識を学び、この度、2016年に慢性疾患看護専門看護師を取得しました。

私がこの慢性疾患看護専門看護師を志した動機は、一人の脳梗塞の後遺症を抱えた患者との出会いでした。60歳で発症し、家族は疎遠になっている長男、長女のかたでした。発症前は自立されていましたが後遺症を抱えたことによって今までとは違う生活を余儀なくされてしまいました。そこで私は入院時より患者が望む退院が迎えられるよう支援していきました。患者は社会資源を活用し退院することができました。外来でも患者と会うと、再発の不安や今後の生活について不安を抱えて生活していると話を聞き、私は、入院中の看護だけでなく、退院後も支援が続いていくことの重要性に気づきました。

今後慢性疾患を抱えて退院する患者は増加していきます。不安がなく退院することは難しいと思いますが、不安を軽減することは私たち看護師の仕事だと思います。不安を抱えている患者一人一人に少しでもその人らしい生活ができるよう支援していきたいと考えています。