茨城キリスト教大学

2019年度天津師範大学への海外留学生 AN 10月分報告書

【中国】天津師範大学
A.N.(文化交流学科)
Tianjin Normal University 【CN】

2019年度 10月分報告書

学校が始まってしばらく経つが、授業は基本的に中国語と英語で行われる。

教科書も英語と中国語が混ざったもので、中国語の補足を英語で行う形をとっている。日本語ができる先生もいるが一科目だけでいつもいる訳では無いため、聞けることは少ない。クラスの人間には今年の留学生で多くの数を占めるスコットランド人がやはり多く、その他はカザフスタンなどのスタン系、ケニアなどのアフリカ系、ロシア系など様々な国から人が来ていた。カザフスタン、ロシア系の人の中には英語が使えない人もいて、何となく「英語は世界の共通語である」と思っていた感覚が砕かれたような気がした。

日本人の先輩と近くの店に訪れたりして、周辺において便利な店も探した。

地下鉄に乗り移動する中では一番近くに存在する「天塔」という駅には降りて直ぐに、七回建ての大きなモールである。モールには映画館、服店、食事店、子供用品店、本屋、様々な店が入っており、日本のユニクロ、丸亀製麺などの店も入っている。余談になるが六階くらいの見つけづらい場所に中国でも有名なタピオカ店が入っており、それが非常に美味しい上バリエーションも豊富で本当に素晴らしい。日本にもぜひ広まって欲しい。天塔だけで一日中遊んで過ごせるが、二、三駅ほど離れた場所に日本の百貨店が存在する。

ただ、日本の百貨店は天塔よりも物価が高い。歩いて行ける場所にもそれなりに大きなスーパーが存在する。名のある巨大な建物という訳では無いけれど、二階建ての構成になっており二階には家電や家具、たわしや洗剤といった暮らしていくのに必要なものが大体揃っている店と、野菜やお菓子、ジュースなどが揃っている店がある。地元のスーパーなので値段が安く、暮らしていくのに必要な品に困ったらこのスーパーに来れば良いという安心感がある。一階はフードコートや服の店になっている。馴染みのハンバーガー店やコーヒーショップも入っており、友達と遊ぶのにも適している。ただ、WiFiは非常に脆弱なためやはり役には立たない。

決済の際、中国語を話すのが非常に下手な私にとって現金を使うのは難しいことだが、中国は電子決済が発達しており、「WeChat」での支払いが一般的なため言葉が少なくて済む。

逆にWeChatやアリペイといった電子決済以外の支払いはできない店も数多くある。外食は初め勝手がわからず大変だったのだが、中国には「美団」という配達アプリがあり、主に食事を配達してくれる。食品以外にもホテルの予約等様々な使い道がある。

弁当、サラダ、ピザ、ハンバーガー、日本料理、韓国料理、麺類、ケーキ、飲み物等様々な店が登録されており、気分に合わせて注文した品が三十分から一時間くらいの間に届く。お弁当も種類が豊富だけど、著者は「魚香肉絲」という食べ物が好きだった。イーシャン、「魚香」という文字が使われているけれど肉料理で、中国では青椒肉絲に並ぶ知名度を誇っているが何故か日本では話題にならない。

いいものはどんどん輸入して文化を広げていって欲しいと思っている。

美団が使えると食事の心配がだいたい解消され、楽に生活することが出来るが少しだけ歩いた場所にコンビニがあるため、買い食いもできる。ここには日本でお馴染みの味噌汁や日本のアニメーションとコラボしたカップラーメンなどの日本の商品が多い。言葉は通じなくても、日本の品があるだけで慣れていないうちは少し安心する。一つ非常に残念に感じるとしたら、中国の移動手段として多くの人が利用している自転車を著者が使えないということである。中国では子供から大人まで幅広い年齢層が非常に気軽に自転車を移動手段として利用する。街中には至る場所に自転車が置かれていて、アプリを使って乗る。もはや公共機関として成立しているのである。中国人は幼いころから自転車を練習しているため、バイクと同じような感覚で車道を走る。それだけではなくほかの国々の人々も自転車を乗りこなすため、幼い頃乗っていないという理由で断念してしまったが、こんなところで弊害が出るとは思わなかった。非常に残念である。