茨城キリスト教大学

2017年度韓瑞大学校へのデュアル・ディグリー留学生 AK 10月分報告書

【韓国】韓瑞大学校
A.K.(現代英語学科)
at Hanseo University 【Korea】

夏服の洗濯をして、綺麗に畳んで、代わりに長袖がロッカーに出現しました。それとほぼ同じ頃に大学のメインロードの街路樹の葉もだんだんと新緑から赤、茶、黄色へと衣替えをし始めました。大学がかなり自然に囲まれた所に位置しているので、校内を歩いていると日中ふとした時に自然の変化を見つけるのが当たり前になっています。さて、日本のみなさんはいかがお過ごしでしょうか。
私は今月上旬に秋休みを満喫し、下旬には4度目の中間考査を終え、遊びに勉強にと忙しかったからか、あっという間に1ヶ月が過ぎた気がします。

<추석 (秋休み)について>

韓国には추석(チュソク)と呼ばれる日本のお盆休みのような時期があります。今年のチュソクはカレンダーの運が良く、10連休になりました(ありがたい!)。また、今年のチュソクはいつもお世話になっている日本語学科の教授が日本人留学生全員をご自宅に招待して頂き、ソンピョン作り体験をさせてくださいました。

ソンピョンとは韓国の伝統的な餅菓子でチュソクの際に食べるものです。しかし、お菓子作りをするつもりなのに、最初に連れて行かれたのは学校の裏山でした。そこで教授は「今から労働をしてもらいます(ニヤリ)」と言い、私たちはレジ袋いっぱいの松の葉(枝?)採取をしました。何に使うのか分からないまま、教授の別荘(ご自宅のことですが、そう言えと仰せつかっているので)に向かい、奥さんと留学生全員でいよいよソンピョン作りです。お餅の餡は栗、胡麻、そしておからを使います。各々好きな餡を入れ様々な形のソンピョンが出来ました。そして、先ほどの松の葉の登場です。日本の伝統的なお餅のお菓子といえば桜餅や柏餅ですが、韓国は桜や柏の葉の代わりに松の葉を匂い付けとしてお餅と一緒に蒸すそうです。蒸しあがったソンピョンは松の葉の爽やかな匂いと、砂糖の甘さとはまた違う素朴な甘さと、お餅自体のもちもちした食感が見事にマッチしており、何個もパクパク食べてしまいました。

夕食もご馳走になり、最後は全員でユンノリという韓国版の双六も体験しました。使う物もルールもシンプルなのですが、みんなでキャーキャー騒ぎながらまたひとつ韓国の文化に触れることが出来ました。

<4度目の中間考査>

さて、楽しく遊んだあとは勉強です。韓国に来て4度目(最後)の中間考査は、英語を基盤に新たなジャンルの知識をたくさん蓄えなければいけない試験でした。どういう意味かと言いますと、例を挙げれば、米国憲法についてです。先月の授業でも述べたアメリカの歴史とアメリカ英語のクラスの場合、内容の理解は元より、米国憲法が制定された歴史的背景と憲法内容の結びつきについての記述式問題など、テストでは授業で習ったこと以外の膨大な予備知識を要しました。法学部の学生でもない、ましてや日本国憲法も一般教養として、一部しか知り得ない私にとっては専門用語との戦いでした。

また、国際関係時事英語では、授業で学んだ世界各国の問題は問題自体の一部に過ぎず、根本的な問題や、文章では記載されていない国際関係についての知識が必要だと感じ、発端は何なのか、今までの被害はどの程度なのか、これから起こり得ることは何なのかをまとめてからテストに臨みました。どちらの授業も初めての教授の初めての定期考査だったので、友人や先輩に出題方法や傾向を聞いて回ったり、何が起きてもいいようにと十分に準備したつもりなのですが、それでもやはり抜けはありました。従って、12月の最後の定期考査では失敗を踏まえた上で、再チャレンジします!

このように少し失敗したテストもありますが、3年生と4年生のWritingの授業ではA+(中間考査暫定1位)を取ることが出来たりと、嬉しい結果も修めることが出来たので、これらも引き続き努力を怠ることなく、英語の能力を磨いていきたいと思いました。

実は今学期が始まってから留学終了(今学期の終わり)までのカウントダウンを始めたのですが、この報告書を書いている今、50日を切りました。冷静になって「留学が始まってから50日が経ったんじゃない。留学の残りの期間が50日なんだ。」と気が付いて、韓国に来てから毎日書いている日記を読み返すと、途方もないほど長い留学だと思っていたDDプログラムがとても短いものに感じました。プログラムはまだ終了していませんが、留学が終わった時の自分を想像するのがとても悲しく思います。

「光陰矢の如し」とはよく言いますが、20年生きて来たなかで(まだたったの20年とお思いになる方もいらっしゃるとは思いますが)今ほどその言葉に自分を重ねたことはありません。1年半があっという間に過ぎた私のことですから、残りの50日はもっと短く感じることでしょう。ならば、その短い時間をさらに“あっという間だった”と思えるような充実した毎日を過ごします。そして、満足した顔で2年間を振り返って見たいです。