平成29年度茨城県委託「地元就職・人材定着支援事業」として、2017年10月3日(火)に茨城県のNPO法人雇用人材協会が主催となり、「地元企業魅力発見セミナー」を開催しました。当日は、茨城県内の地元企業3社(木内酒造合資会社、全国農業協同組合連合会茨城県本部、FLEXCEED株式会社)をお招きし、これから就職活動を行う3年生に向けて仕事内容の説明や今後の事業展開などについてお話を伺いました。学生からは、「県内でも自分の知らない企業を知ることができて勉強になった」「やっていくうちに好きになるという仕事の選び方もあると気づいた」などの意見が聞かれ、企業への理解が深まり不安解消につながったようです。
セミナー後、実際に企業のリアルな現場を見学に行くという目的で、10月10日(火)に3年生34名が上記3社をバスツアーで訪問しました。
木内酒造合資会社は、1823年に茨城県那珂市で創業し、日本酒をはじめ世界で各賞を受賞したクラフトビール(常陸野ネストビール)や木内梅酒を醸造し、常に新しいことへ挑戦することを大切にしている企業です。海外への事業展開にも積極的で現在輸出先は50カ国以上となっています。学生たちは、額田醸造所にてビールのできる工程を見学し、匂いや色などの五感が刺激される内容に興味を持って参加しました。学生は、気温やビールの発酵具合によって変化する味を見極め醸造にあたる仕事現場を見学できたことで仕事の厳しさを理解し、若手職員からの丁寧な就職活動経験談から仕事の熱意とやりがいを感じることができました。
全国農業協同組合連合会茨城県本部は、茨城県の農家組合員が生産する米・青果物・牛・豚・その他農畜産物の販売や関連する生産資材や生活用品の供給など農業に携わる人たちの生活を支えています。採用担当者と社会人1年目の職員からの会社概要と仕事内容の説明は、職場環境の良さや農業への魅力を実感できる内容でした。パールライス精米所では、玄米から商品になるまでの工程で赤外線による汚れや痛みの選別をする様子を見学し、大型の玄米タンクなど一度に精米できる大規模な施設に圧倒されました。また、コンバインなどの大型農機具の修理や点検を行う大型農機具センターとその部品を取り扱う部品センターを見学では、他県への部品配送の話を伺い、施設の重要性を認識できました。
FLEXCEED株式会社は、日本で唯一、主に液晶テレビやプリンターなどの半導体に使用されるTABテープ(テープ状のフレキシブル回路基板)やCOF(chip on film)の製造・開発を行っています。精密部品を取り扱うため防塵服でクリーンルーム内を見学し、徹底した衛生管理を体感しました。顕微鏡を使用しての検査や品質管理を行う様子も見られ、学生たちもこれまでの2社とはまた違った環境に新鮮な気持ちで見学をしました。文系でも活躍できる職場環境であることから製造業界への視野が広がり、大学卒業後に工場へ就職するというイメージも変化した学生が多かったようです。