茨城キリスト教大学

茨城キリスト教大学および大学院の入学式が執り行われました

2024年4月3日(水)本学ローガン・ファックス記念講堂にて、茨城キリスト教大学および大学院の入学式が執り行われました。

茨城キリスト教大学および大学院の入学式が午前の部、午後の部と2部制で行われ、新入生・保護者の方がローガン・ファックス記念講堂へ集まりました。
午前の部は10時に開式し、大学は文学部と今年度新たに開設した未来教養学環、大学院の文学研究科、午後の部は14時に開式し、大学は生活科学部と看護学部、経営学部、大学院は生活科学研究科、看護学研究科の新入生が集いました。

総勢634名の入学を東海林 宏司学長が許可しました。

 

聖書朗読・祈祷

学長式辞

入学式の様子

入学式式辞

午前の部

 本日、この緑溢れるキャンパスで大学・大学院での学びの一歩を踏み出す皆さん、ご入学おめでとうございます。ご同席のご家族・関係の皆様にも、茨城キリスト教大学を代表して、心よりお祝いと歓迎のご挨拶を申し上げます。また、ご来賓の皆様、年度初めの大変お忙しい中、ご参列いただき、誠にありがとうございます。
 第二次世界大戦後間もない1947年に、この地に創立された茨城キリスト教学園は、今年度創立77周年を迎えます。学部・学環入学の皆さんの在学中には、創立80周年を迎えることになります。夜間の英語学校、そして幼稚園から始まったこの学園は、高等学校、短期大学、そして中学校の設立を経て、1967年には文学部単科大学として、茨城キリスト教大学を設立することとなりました。開設時の入学定員はわずか100名で、1つの教室で入学式ができるほどでした。その後短期大学との統合と新学部の設立、そして今年度新たに誕生した未来教養学環を加えて、現在の入学定員は570名となっており、入学式も、今ではこの大きな講堂で午前の部・午後の部と2回に分けて実施するようになっています。
 2017年に学園創立70周年・大学創立50周年を迎えた時、この学園は、建学の精神を「スクールモットー」という形でシンプルに表現することとしました。それは、「Peace Truth LOVE—平和と真理と、愛」というものです。2つ目のTruth、すなわち真理という言葉は、大学の学問研究の究極の目標を示すものです。新約聖書には、「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」という言葉があります。この大学の教育の大きな柱は、「リベラル・アーツ」と呼ばれる教養教育です。これはまさに、真理を知ることによって、人間に自由をもたらすことを目指した教育であり、本学の中では、この午前の部対象の文学部、文学研究科、未来教養学環において特に重要視されているものです。
 今年度誕生した未来教養学環についてお話します。学環は、「学びの環(わ)」と書きます。文学部だけでなく、午後の部対象の生活科学部、看護学部、経営学部の教育とも連携した学びの環(わ)の中に、未来教養学環はあり、変化の激しい時代を生き抜くための教養と実践力を備えた人材の育成を目指します。本日入学の1期生の皆さんには、新しい分野を切り拓いていく気概を持って、頑張っていただきたいと強く願っています。
 最後に皆さんに、私からメッセージをお伝えしたいと思います。それは、「壁ではなく、卵の側に立とう」ということです。これは、小説家村上春樹が、2009年にエルサレム賞受賞スピーチの中で語った内容が元になっています。硬い壁に卵を投げつけると、簡単に割れてしまいます。「壁」というのはなかなか崩すことのできないシステム、体制を、そして「卵」は、それに比べて極めて弱い人間を比喩的に表していると考えられます。村上春樹は、スピーチの中でこう述べます。「もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます。」村上春樹の小説が、読者の心を揺さぶるのは、彼のこのような考え方によるものだと感じます。
 皆さんが学生生活を送る中で、皆さん自身が「卵」となって「壁」の硬さに絶望感を抱いてしまうことがあるかもしれません。そのような時、私たち教職員は、卵の側に立ち、皆さんを支えたいと思います。また、友人が「卵」となっている姿を目にすることもあるでしょう。そんな時には、皆さんも卵の側に立って、友人を支えてあげてください。世界に目を向けた時も、戦争などで苦しむ人たち、すなわち卵の側に目を向け、平和を祈ってください。
 支え合うことにより、お互いに成長することができれば、こんなに素晴らしいことはありません。本学での学びや学生生活を通じて、皆さんが大いに成長を遂げられるよう、我々教職員も全力でサポートいたします。
 以上、私からの式辞とさせていただきます。改めまして、ご入学おめでとうございます。

午後の部

 本日、この緑溢れるキャンパスで大学・大学院での学びの一歩を踏み出す皆さん、ご入学おめでとうございます。ご同席のご家族・関係の皆様にも、茨城キリスト教大学を代表して、心よりお祝いと歓迎のご挨拶を申し上げます。また、ご来賓の皆様、年度初めの大変お忙しい中、ご参列いただき、誠にありがとうございます。
 第二次世界大戦後間もない1947年に、この地に創立された茨城キリスト教学園は、今年度創立77周年を迎えます。学部入学の皆さんの在学中には、創立80周年を迎えることになります。夜間の英語学校、そして幼稚園から始まったこの学園は、高等学校、短期大学、そして中学校の設立を経て、1967年には文学部単科大学として、茨城キリスト教大学を設立することとなりました。開設時の入学定員はわずか100名で、1つの教室で入学式ができるほどでした。その後短期大学との統合と新学部の設立、そして今年度新たに誕生した未来教養学環を加えて、現在の入学定員は570名となっており、入学式も、今ではこの大きな講堂で午前の部・午後の部と2回に分けて実施するようになっています。
 2017年に学園創立70周年・大学創立50周年を迎えた時、この学園は、建学の精神を「スクールモットー」という形でシンプルに表現することとしました。それは、「Peace Truth LOVE—平和と真理と、愛」というものです。2つ目のTruth、すなわち真理という言葉は、大学の学問研究の究極の目標を示すものです。新約聖書には、「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」という言葉があります。この大学の教育の大きな柱は、「リベラル・アーツ」と呼ばれる教養教育です。これはまさに、真理を知ることによって、人間に自由をもたらすことを目指した教育です。
 生活科学部や生活科学研究科、そして看護学部や看護学研究科は、資格に裏付けられた専門性を備えたプロフェッショナル人材の育成を目指しています。また経営学部は、データサイエンスなど、最新の理論に基づき、企業や組織のマネジメントができる人材を育てます。各学部・研究科の専門性と、先に述べたリベラル・アーツ教育が車の両輪のようになって、心の豊かさを備えたその道のプロが育っていくのです。幅広い視野を持って、学生生活を送っていただきたいと思います。
 最後に皆さんに、私からメッセージをお伝えしたいと思います。それは、「壁ではなく、卵の側に立とう」ということです。これは、小説家村上春樹が、2009年にエルサレム賞受賞スピーチの中で語った内容が元になっています。硬い壁に卵を投げつけると、簡単に割れてしまいます。「壁」というのはなかなか崩すことのできないシステム、体制を、そして「卵」は、それに比べて極めて弱い人間を比喩的に表していると考えられます。村上春樹は、スピーチの中でこう述べます。「もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます。」村上春樹の小説が、読者の心を揺さぶるのは、彼のこのような考え方によるものだと感じます。
 皆さんが学生生活を送る中で、皆さん自身が「卵」となって「壁」の硬さに絶望感を抱いてしまうことがあるかもしれません。そのような時、私たち教職員は、卵の側に立ち、皆さんを支えたいと思います。また、友人が「卵」となっている姿を目にすることもあるでしょう。そんな時には、皆さんも卵の側に立って、友人を支えてあげてください。世界に目を向けた時も、戦争などで苦しむ人たち、すなわち卵の側に目を向け、平和を祈ってください。
 支え合うことにより、お互いに成長することができれば、こんなに素晴らしいことはありません。本学での学びや学生生活を通じて、皆さんが大いに成長を遂げられるよう、我々教職員も全力でサポートいたします。
 以上、私からの式辞とさせていただきます。改めまして、ご入学おめでとうございます。