学校法人茨城キリスト教学園

【インタビュー有】
茨城ロボッツと連携協定を締結しました。

3月30日(水)、本学は茨城ロボッツと連携協定を締結しました。プロスポーツを通じて地域貢献・地域活性化に寄与することで、学生の学習機会を生み出し教育の効果を高めるとともに、学生の将来的な職業選択に向けての経験の機会を創出することを目的としています。本記事では、締結式の様子と、茨城ロボッツ西村代表取締役社長へのインタビューの様子をお届けします。

締結式の会場となるのは、茨城ロボッツ本社(茨城放送ビル2階)。


今回の締結式はオンライン配信も併せて実施され、県内メディアが取材・広報に入っていました。

冒頭、簡単な協定締結までの背景や連携内容についての説明ののち、署名が行われました。


<連携・協力内容>

  • 知的資源、人的資源及び物理資源を相互に活用した教育・研究に関すること
  • 地域の発展と活性化に関すること
  • インターンシップ事業等の人材の育成に関すること
  • 共同で実施する事業の企画及び推進に関すること
  • その他双方が必要と認める事項に関すること
 
★連携の第一歩として、選手に対しての栄養カウンセリングや茨城県産の食材中心で考案されたホームゲーム後の補食を食べてもらうことで身体強化を目指す『茨城ロボッツ・スポーツニュートリション・6者連携プロジェクト』がスタートしています。

プロジェクト概要はコチラ(本学ホームページへ遷移します)
 
その後、西村社長、上野学長よりメッセージがありました。

  上野学長
本学は自治体との提携実績は複数あるものの、企業と提携させていただくのは今回が初めてです。今後、様々な形で茨城ロボッツさまのお役に立てたら幸いです。また、個人的にもスポーツ(観戦)は好きですので、一個人としても茨城ロボッツを応援し、楽しませていただきたいです。
   
  西村社長
連携の第一歩として、茨城キリスト教大学、JAグループ茨城、茨城県酪農業協同組合連合会、茨城県畜産農業協同組合連合会、レストランAOYAMAさまと、『茨城ロボッツ・スポーツニュートリション・6者連携プロジェクト』をスタートしています。茨城ロボッツが「食」を通じて強くなることで、茨城県でスポーツをする青少年に「食」やスポーツ栄養の重要性を伝え、県全体の「食」への関心を高めることが目的です。スポーツ栄養に長けている人物や組織を探していた時に、茨城キリスト教大学川上美智子名誉教授とのご縁があり、そこから本格的にコラボさせていただく運びとなりました。地域と連携しながら、チームメンバーの身体をつくり、ケガ人を出すことなく試合をしながら、地域に活力を与えていきたいと思います。 また、4月16日(土)・17日(日)に池の川さくらアリーナ(日立市)で行われる横浜ビー・コルセアーズ戦では茨城キリスト教大学の学生を招待させていただくほか、16日(土)のハーフタイムに茨城キリスト教学園高等学校のチアガールの皆さんが出演してくれます。学園のホームである日立で奮闘するメンバーを見て「私も、僕も、頑張るぞ」と思ってもらえたら嬉しいです。ぜひ新学期の新しい友だちを連れて遊びに来てください。



締結式終了後の西村社長にインタビューをさせていただきました。

株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント
代表取締役社長 西村大介さま


新妻
「本日はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。はじめに、今回改めて締結式を迎えた率直な気持ちを教えてください。」

西村社長
「シンプルに、背筋がしゃんと伸びるような緊張感があります。協定を結んだということはスタートにすぎないので、ここから何ができるのか?を思考し、アウトプットしていきたいです。」

新妻
「連携の第一歩である『茨城ロボッツ・スポーツニュートリション・6者連携プロジェクト』についてもう少し深堀りさせていただきたいのですが、茨城ロボッツにおける“食”を強くしていこうと思った背景について教えてください。」

西村社長
「そもそも、最近までバスケットボール業界における“身体づくり”って軽視されていたんです。ラグビーなど、身体がモノを言うスポーツに対して、バスケットボールは身長があることが第一の条件で、細身の選手もたくさんいます。しかし、海外で対等に渡り歩いていくには、やはり強くてたくましい身体が必要なんですよね。なので、試合後にしっかり食べることと、日々の食事に気を配ることの2つを意識していきたいと思い、このプロジェクトの発足に至りました。」

新妻
「そうなんですね。選手のみなさんに本学生活科学部食物健康科学科の目黒周作講師、田井勇毅講師が栄養カウンセリングを実施したり、考案した食事をホームゲーム後に食べてもらったりしているそうですが、これら取り組みが始まってからの変化はありますか?」

西村社長
「カウンセリングで“自分の食事を人にさらけ出す”ということを通して自分の食事を意識的に見つめるきっかけになっている気がします。引き続きよろしくお願いします。」

新妻
「ありがとうございます。次に、西村社長のことについても少しお聞かせください。京都大学アメリカンフットボール部で監督を務めていた西村社長、バスケットボールの世界に来て違うと思ったことと、同じだと思ったことなどを教えていただけますか?」

西村社長
「圧倒的に違うのは、1つの試合に関わる人数ですね。アメフトの場合は控えの選手や観客も含めて200人、バスケットボールはそれよりも全然少ないです。しかし、アメフトでは“監督”でしたが、茨城ロボッツでは“経営者”という立場に変わりました。どちらにおいても心掛けているのは、関わっている人をどうやって夢中にさせるかということです。バスケットボールの経営者としては県民300万人の心を掴むための環境づくりも併せて心掛けています。」

新妻
「なるほど、アメフト監督としてチームメンバーを育成するうえで心がけていたこと…西村社長の言葉を借りるならば“選手をワクワクさせ続ける”秘訣はありますか?」

西村社長
手が届きそうで届かない目標設定をさせると、成功体験も失敗体験もバランスよく味わうことができて、常に当事者意識を持って向き合うことができます。よく言うのが、“振り向きそうで振り向かない異性を追いかけているつもりでやれ”と言う言葉ですね(笑)。加えて、目標に対する評価を自分自身でさせることを徹底していました。一方的に評価してしまうと、そもそもその評価に納得できなかったり、納得はしてもそこで思考がストップして行動に移せなかったりします。ですので、自分で考えさせるんです。具体的には、“練習前“に日誌を付けてもらっています。物事は問題解決の連続です。理想と現実のGAPである課題を見つけ出してもらうために、今日の自分の理想と現実(昨日の自分の反すう)を書き出してもらい、課題解決のために必要な練習を見つけ出してもらいます。リアルでの声掛けでも、“今日の試合、勝てると思いますか?”“今のお前、かっこいい?”というような、自分の心に問いかけてもらうような投げかけの言葉をよく送っていましたね。

新妻
「なるほど。“かっこいい?”と聞くのはずいぶんと抽象度が高いですね!」

西村社長
「そうですね、“かっこいい”の定義は人それぞれだと思いますが、いいんです。少なくとも、かっこいい自分になろうと思ったら、誰しも並大抵の目標は掲げられませんので。社会に出ると、特にリーダー格以上の人間は誰にも評価してもらえなくなります。自分で自分のドライブをかけて、スキルを習得できるような人間を育てようとしていました。


新妻
「非常に参考になるお話をありがとうございます。それでは、茨城をフィールドにご活動されて丸1年と言うことで、茨城県への印象や思うことがあれば教えていただけますでしょうか。」

西村社長
「暮らしやすさをはじめとして非常に素晴らしい・魅力ある県であると思いながらも、一方で“発信力”が足りていないと感じています。日本人は“自己効力感(ある状況下で「必要な行動をうまく遂行できる」と自分の可能性を認知していること)”が非常に低いと言われています。そのせいで、どうしてもチャレンジしたがらないんですよね。茨城県も、色々なことをやってみたら絶対にうまくいくポテンシャルを持っている県だと思います。しかし、どうせ魅力度最下位だから…と諦めの気持ちが先に立ちます。そんなことないんです。最下位がおいしいポジションだと言っている人はもっての外です。もっと、全然、上を目指せますよ。ですので、その“チャレンジできない”枷(かせ)を取り払う一つの仕掛けが茨城ロボッツなんです。ロボッツがB1に昇格して、ここからサクセスストーリーを歩んでいく様を県民の皆さまに見ていただき、“茨城もなんかすごいんじゃないか”と思ってもらえたら、きっとご自身の活力になると思うんです。」


西村社長、ありがとうございました!茨城県の“起爆剤”のような役割を担う茨城ロボッツの皆さまとこれから様々なコラボレーションが生まれていくのが楽しみです。引き続き、本学のご支援をよろしくお願いします。