「アンネの日記」で知られる悲劇の少女アンネ・フランクを偲び、父オットー・フランクが育てた新種のバラである「アンネのバラ」は、平和の大切さを訴える象徴として、学園内の随所に咲き誇っています。
初めて学園に1本のアンネのバラが根付いて28年、その本数は今や学園全体で70本になりました。
また、2000年からは、茨城県内を中心とした学校・福祉/養護施設・企業などの団体に、毎年抽選でこのアンネのバラの苗木を贈呈しています。極限の中にあっても他者へのいたわり、自然への慈しみ、何よりも平和を願ったアンネの心が込められているこのバラを地域のみなさまと分かち合いたい、という思いからの活動です。
今年度の苗木贈呈式は、6月9日(木)午後、学園キアラ館礼拝堂にて行いました。今年はロシアによるウクライナ侵攻のニュースも相まって、例年よりも多くの応募をいただきました。
今回は当選された22団体のうち参加可能な19団体の代表者に加え、学園からも、教職員・学生が参加しました。
まず、野口学園チャプレンによる「アンネのバラ・チャペル」が行われ、アンネ・フランクの生涯や学園にバラが根付いた歴史、また命の尊さや平和の大切さを考えることができる聖書の一節などが紹介されました。
贈呈式では、細川総長より各団体代表者に苗木が贈呈された後、那珂市の園芸家・浅野さんと元学園キリスト教センター職員・現アンネのバラ・ボランティアスタッフの鵜澤さんによるバラの育て方講座が行われ、出席された団体のみなさまは興味深く耳を傾けていらっしゃいました。
今回までに、約520本のバラを県内外の団体にお配りできたことになります。これからも、綺麗に咲き誇るアンネのバラを見ることで、地域のみなさまに命の尊さと平和の大切さを考える機会が増えていきますことを願っております。
アンネのバラ苗木配布にご応募いただいたみなさま、誠にありがとうございました。