2021~2025年度は、少子化の進行や新型コロナウイルス感染症への対応など、計画策定時に想定し得なかった環境変化の中で大学を運営する必要に迫られた。その状況下で、各組織が計画に基づくアクションプランに主体的に取り組み、教育内容・教育環境の改善、学生支援の充実、情報発信の工夫など一定の成果をあげた。内部質保証の観点からPDCAサイクルを意識した取り組みも徐々に定着した。
一方、当初の評価指標が「計画がどこまで進められたか」という活動量指標(手段)でほぼ占められ、「学生・教職員・地域社会にどのような成長や便益がもたらされたか」という成果指標(目標)の設定に乏しかったため、結果として本来的な意味での成果については評価未遂、ないしは各評価者らの主観に拠る定性的判断となった。次期計画は上述した意味での成果指標を軸とし、内部質保証を実質的に機能させる実効性の高い計画として展開していく必要がある。
出生数の低下により少子化に歯止めがかからない5年間ではあったが、経営目標とする入園者数を確保することができた。ホームページ、入園案内、SNSなどを活用し、茨城キリスト教大学と連携した教育(看護・体育・英語・音楽など)に取り組む様子を発信したことで同大学附属認定こども園ならではの特色ある活動として好評を得た。茨城キリスト教大学の附属認定こども園としてのブランド価値を、広報等を通じて強化し、少しずつではあるが浸透しつつある。 また、地域の小学校・中学校・高齢者施設への訪問やお祭りへの参加など、積極的に地域に出向くとともに、中学生の職場体験、高校生のインターンシップの受け入れによる交流も深めた。 さらに、茨城キリスト教大学地域・国際交流センターを介した留学生との交流会やグローバル教育アシスタントの導入は、異文化交流につながり、子どもたちが世界に目を向けるきっかけとなった。 年々変化する利用者ニーズに対応した利用定員の設定や収入の多様化は今後も継続的な課題である。
ホームぺージの更新、中学校や学習塾への訪問活動を強化するなど広報活動の充実を図り、学園の教育環境の良さと魅力を大いにアピールできた。 また、建学の精神に基づいた教育活動を実践するため、教職員の研修の充実に取り組み教育の質の向上を図った。併せて、総合学園の強みを生かし、他部局との連携を推進することで教育活動の幅を広げることができた。一方で中高一貫のシステムについては再構成する必要がある。 教育活動面では地域連携や国際交流を強化するとともに、進路ガイダンスや宿泊行事を通してキャリア教育を実践するなど、進路指導の充実に努め、一定の成果を上げてきた。 財政面においては、この5年間、適切な時期に学納金改定を行ってきたものの、中高の財政基盤は厳しい状況にある。今後は、教育内容の質的向上と学校としての魅力を一層高めることで、中学校・高等学校ともに入学定員の安定的確保を図る必要がある。
第15期中期経営計画において法人事務局は、当初は一部項目で検討段階に留まる取組も見られたが、年次を追うごとに改善と具体化を進め、最終的には大半の小科目・中科目において評価Aを達成した。広報面では新校舎竣工や周年事業を契機にブランド構築を推進し、入学者確保に寄与した。教育面ではオンラインと対面を融合した研修により教職員の資質向上を図った。財務面では入学者確保を背景に安定収入を維持しつつ、寄附金等による収入多様化と経費節減を進め、収支均衡を確保した。さらに施設整備や中長期修繕計画の具体化、安全対策の強化により、持続可能な経営基盤の確立に至った。
「茨城キリスト教学園」という名称の中心には、「キリスト教」がある。本学園の根幹としてのキリスト教主義と言えよう。これなくして「茨城キリスト教学園」はあり得ない。・・・学園キリスト教センターは、学園組織の中では決して大きな部署ではないが、その中心であるキリスト教教育を担っているという大きな志を持っている。また、必ずしも、キリスト教センターは学園の経営や財政に直接関与する部署ではないものの、学園の本質としてのキリスト教教育の柱の一つである礼拝やチャペル、およびキリスト教教育活動を担うことを通して、学園全体の教育の土台に関わっていると考えている。第15期においては、本学園のキリスト教教育の象徴であり、学園の宝とも言える「キアラ館」が竣工50周年という大きな節目を迎えた。その記念企画を実施し、記念行事を開催できたことは喜びでもある。また、チャペル礼拝やキリスト教講演会、キアラ館コンサートなど、様々なキリスト教教育活動に関われたことは感謝でもある。・・・なお、「キアラ館」はあくまでも器(入れ物)であるので、その器を映えさせるべく、今後(第16期以降)は、その中身としてのキリスト教教育活動をより充実させていく必要がある。