和泉流野村万蔵家【萬狂言】~三百年の歴史と伝統を持つ狂言の名家~
期日 2022年2月22日(火)
会場 茨城キリスト教学園ローガン・ファックス記念講堂
主催 茨城キリスト教学園高等学校国語科
企画・制作 東京音楽鑑賞協会
時間 1学年3・4限/2学年5・6限
プログラム
(1)狂言レクチャー
(2)袴狂言「盆山」
シテ 石井康太
アド 河野佑紀
(3)狂言体験コーナー
(4)狂言「萩大名」
大名 野村万之丞
太郎冠者 野村拳之介
亭主 河野佑紀
後見 石井康太
(5)質問コーナー
昨年度はコロナ禍のためプロの演者を招いての古典芸能鑑賞会は中止。今年度は講堂内が密にならないよう公演を二回にするなど出演者のご配慮もあり、無事に開催することができました。
狂言レクチャーの野村万之丞さんの説明は分かりやすく、生徒はしっかりと心を掴まれ、狂言に対して堅苦しい印象を持たず入り込めました。
最初の演目は「盆山」。シテの石井康太さんの動きが大きくコミカルで、アドの河野佑紀さんの笑い声が実に愉快で、ついついつられて笑ってしまいます。過去にこの演目を何度か観たことのある教員から「今まで一番おもしろい」との声も出ていたほど。
体験コーナーはコロナ禍ならではの工夫で「サイレント体験」。ここでも万之丞さんのお喋りが楽しく、生徒は喜んで万之丞さんの真似をしていました。
次の演目は「萩大名」。万之丞さんと拳之介さんの兄弟のやり取りが面白く、また狂言ならではの俊敏な動きに目を奪われ生徒は大喜びでした。
質問コーナーでは万之丞さんが丁寧に答えてくれまして、狂言のおもしろさ、狂言師という職業、狂言一家に生まれ狂言師の道を選んだ覚悟……さながら講演会のよう。演目を観終わったあとだけに生徒も熱心に聴いていました。
私たちの学園講堂で「人間国宝野村万蔵家の狂言を観る」……とても贅沢な時間を過ごすことができました。萬狂言・東京音楽鑑賞協会の方々に心から厚く御礼申し上げます。(高校国語科主任)