茨城キリスト教大学

教員インタビュー

看護学科教員 栗原 加代

「こころ」を理解することで、人との接し方が深くなります。

看護とは、「こころ」をキーワードにして学んでいく学問だと思います。人の心は、目で見たり手で触れたりできるものではありませんが、必ず個々に存在します。その心と接していくときに試されるのが、自分自身の感性です。そのため、学生時代にはまず、自分のアイデンティティーをしっかりと確立することが重要なのです。これは現場で人間関係を築く際にも欠かせない素養となります。また、私の専門である精神領域では、抽象的な現象について説明する機会も多いので、なるべく具体的な例を挙げるとともに、もし私だったらと考える「状況的エンパシー(共感)」を持って相手に接することの大切さを強調しています。心の成り立ちや働きについてはいまだわからないことが多い中、少しでもそれを理解し、病で苦しむ人たちの手助けができる存在になることを、学生も、私たち教員自身もめざしています。

受験生へのメッセージ

まずは自分の心をきちんと見つめ、良いところも足りないところも知った上で、自分を大切にしてください。自分を大切にできない人は、他人も大切にできません。その上で自分で考え、決断し、選んだ道を自信を持って進んでいただきたいと思います。たとえ失敗しても、その経験は、のちの人生において必ず糧になります。また、どんな物事もなし崩しにせずにあきらめない姿勢は大切ですが、かたくなに突き進むだけではなく、他者の意見を聞ける柔軟さ、バランス感覚も身につけられるといいでしょう。道に迷ったら、私たちを大いに頼ってください。