福祉の現場で活躍する卒業生を招いた 『社会福祉・介護の現場との交流プログラム ~震災を乗り越えて・福祉施設での取り組み~』のご報告

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福祉の現場で活躍する卒業生を招いた 『社会福祉・介護の現場との交流プログラム ~震災を乗り越えて・福祉施設での取り組み~』のご報告

福祉の現場で活躍する卒業生を招いた、
『社会福祉・介護の現場との交流プログラム ~震災を乗り越えて・福祉施設での取り組み~』のご報告

2011年7月22日(金)、人間福祉学科主催の『社会福祉・介護の現場との交流プログラム』が開催されました。今回のテーマは、"震災を乗り越えて・福祉施設での取り組み"です。当日の様子

お招きしたのは、茨城キリスト教大学人間福祉学科を卒業し、現在、福祉の現場で働く先輩達です。プログラムには、介護概論の受講者を中心に50名ほど集まりました。
   掲示用ポスター(PDF:325KB)


 

 

 

先輩方のお話

伊藤 悠さん
 【伊藤 悠さん】
 人間福祉学科6期生(2008年度卒業)
 介護職
 社会福祉法人秀和会 特別養護老人ホーム あゆかわさくら館
  3月11日地震発生時、幸いなことにちょうど入浴が終わり、おやつの時間のためほとんどの利用者がリビングにいました。
まずは、頭部保護に努めました。
とにかくライフラインがストップしてしまったため、入浴・食事・排泄の介護に本当に苦労しました。トイレの水は隣接しているスポーツ施設のプールの水をいただきました。同法人の別の施設に自家発電があったため、食事に関しては、なんとか温かいものはそこから頂くことができました。それでも食欲が落ち十分に水分を取ってもらうこともできず、体調を崩された方もいました。主食は水分を摂りやすくするため、皆お粥にしました。
認知症の方の中にはこうした状況が理解できず、それでもいつもと違う雰囲気を察知し、不安定な状態になる人もいました。「なんでご飯がちゃんと出ないんだ」と怒鳴られると本当に悲しくなることもありました。
今回の震災では、連携の大切さを痛感しました。栄養士、調理員を始め、様々な職員が利用者の生活の継続のため奔走しました。災害に関するマニュアルはありましたが、このような大きな災害で、ライフラインがストップした状態が続くことは想定にありませんでした。今は、ユニットごとにどのような対応をしたか調査し、実態に合ったマニュアル作りを心がけるようになりました。
伊藤 悠さん伊藤 悠さん伊藤 悠さん
学生からの感想(一部抜粋)◆◆◆◆◆
  • 自分の家庭の心配もある中、職員の皆さまが仕事に就くことは本当に大変だったと思います。
  • 食事・電気・水すべてが突然のように失われた中、どれだけ冷静に判断し行動することの大切さ。ましてや、利用者の命もあるわけですから、とても大変なことだったと思う。
  • 老人ホームというだけでも大変そうなのに、伊藤さんは明るく 元気に「毎日が楽しい」と言い、人間の大きさを感じました。今、私は『介護技術』の授業を履修していますが、そこから技術を学ぶだけでなく、利用者の気持ちを想像し、体感することがどれほど大切なのかわかったような気がします。


佐藤 大さん
 【佐藤 大さん】
 人間福祉学科1期生(2003年度卒業)
 家庭支援専門相談員
 社会福祉法人同仁会 児童養護施設 同仁会子どもホーム
  3月11日震災当日は、会議のため全職員が出勤している状態で被災しました。
まず、学校に子どもたちを迎えに行き、庭にテントを設営し、余震が続く間は施設内に入らないようにしました。建物には大きな被害がなかったので、夜になってから1階の食堂などの共用スペースに布団を敷いて、着替えはせず、皆で雑魚寝をしました。職員の多くが、その後も2週間ほどは施設で寝泊りをしました。
ライフラインはすべてストップし、買い出しにも行けない状況のため、備蓄していた非常食、炊き出しで空腹をしのぎ、しばらくの間は、朝夕の2食の生活が続きました。そこで、段ボール紙をつなぎ合わせ『子どもたち24名に支援をお願いします』と書き、施設の門柱に貼り出したところ、地域住民の方から水やお肉の差し入れがありました。状態が落ち着いてから、子どもたちと『皆様の支援を感謝します』というメッセージを書いた横断幕を作って、お礼の気持ちを伝えました。
子どもたちは、いつもと違う状況を敏感に察知し、わがままを言うこともなく、時には職員をねぎらい言動にも落ち着きがありました。そんな子どもたちを本当に愛おしく思いました。
電気復旧は5日後、水道復旧は8日後、被災している間にも、多くの人から支援を受け、人のあたたかみに触れました。
佐藤 大さん佐藤 大さん佐藤 大さん
学生からの感想(一部抜粋)◆◆◆◆◆
  • 今回のお話を通して、児童養護施設のイメージがとても変わりました。今まで抱いていたイメージは"大変"という文字でした。一人一人違った環境、境遇の子どもたち。"苦労"などの言葉がほとんどを占めていました。しかし、今回の話や写真を見ていると、皆が"笑顔"で"共に生きている家族"という印象をもちました。
  • 事前の準備をしておくことで生きのびられるのだと感じた。準備の大切さを感じた。職員だけでなく、子どもたちも協力し、一つになっていたことを感じ、人間は一人じゃないと強く思った。写真を見て子どもたち一人一人の笑顔が輝くようになったのも、近くにいる大人の力だと思った。

 



堂々とした話しっぷりの二人も、プログラムが終了し控室に戻るなり「緊張したぁ」と第一声。
「普段は、利用者とはスムーズにコミュニケーションを取れるのに、学生相手だと難しいな」「でも、今回こうして交流プログラムに招かれ、改めて自分の仕事を振り返る機会になりました。ありがとうございます。」
とさわやかに話されました。

佐藤さんと伊藤さん
佐藤さんと伊藤さん



社会福祉・介護との交流プログラムの説明

『社会福祉・介護の現場との交流会プログラム』とは、2010年度から実施されている学科主催のプログラムです。
近年、“福祉の現場は処遇が悪い” “賃金が低い”などの一方的なネガティブ報道が、高校生や保護者が進路を決定する際、福祉系の学科が敬遠される要因の一つになっているようです。しかし、現実的には毎年多くの卒業生が福祉の現場に就職をし、生き生きと活躍する現状もあります。そこで、実際に福祉の現場で働く卒業生を招き、現場の生の声を伝える場として『社会福祉・介護の現場との交流プログラム』を立ち上げました。
人間福祉学科が創設されて12年を迎え、卒業生も8回生を数え、多くの卒業生が社会福祉・介護の現場で活躍しています。将来的には、『社会福祉・介護の現場との交流プログラム』を通して、卒業生のネットワーク作りや勉強会の設立にもつなげていきたいと考えています。

フッタ

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