学科主任メッセージ
食物健康科学科は、人間の生命、健康を支える「食」について学ぶ学科です。ヒトは従属栄養で成り立つ動物の一員ですから、生命を維持するために毎日外から必要な栄養成分を摂らなければなりません。体に入った食べ物が、どのように変化し機能性を発揮するのか、長年研究が積み重ねられてきました。また、何をどれだけ摂取すれば成長や健康維持ができるのか、科学的根拠(Evidences based Nutrition)に基づく検討が行われてきました。それらを正しく理解し、判断力、実践力を身につけ、学校、医療施設、福祉施設、企業等で食の指導的役割が担える人材の養成を本学科は目指しています。
健康志向が高まるなか、食に関わる資格に関心が向けられていますが、管理栄養士養成施設である本学科では、卒業と同時に「管理栄養士国家試験受験資格」と「栄養士」の資格が与えられます。また、食の安全・安心の確保が食事摂取には不可欠の要素ですが、本学科は、「食品衛生管理者」や、国の任用資格である「食品衛生監視員」の養成施設でもあることから、卒業と同時に全員にこの資格が与えられます。さらに、「高等学校教諭一種免許状(家庭科)」、「中学校教諭一種免許状(家庭科)」、及び平成17年度に新設された「栄養教諭一種免許状」も所定の科目を修めることで取得できます。なかでも、栄養教諭は、従来の管理栄養士の職務であった給食の管理のみならず、朝食欠食などの食習慣の乱れ、孤食、肥満・過度の痩身など危うい食環境にある児童生徒に対し、発達段階に応じた食の自己管理能力を身につけさせる食のコーディネーターとして中心的指導役割を担うことになっています。
管理栄養士になるために、社会・環境と健康、人体の構造と機能、疾病の成り立ち、食べ物と健康、栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論の各分野の学問を講義、演習、実験、実習を通して学んで行きます。また、食品衛生監視・管理者の能力を身につけるために、化学、生物化学、微生物学、公衆衛生学等を学びます。
生活習慣病患者の急増による国民医療費の上昇、プリオン、新型ウイルスの脅威など山積する食の課題に対し予防医学に重点を置いた施策が展開するなか、本学科の意義はますます大きくなっています。
食物健康科学科主任 川上美智子