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 19世紀の末、画家ポール・ゴーギャンはパリを逃れてタヒチに移住しました。そのゴーギャンが極貧の生活に喘ぎながら完成した大作のタイトルはこうです ──『われわれはどこから来たのか、われわれは何であるのか、われわれはどこへ行くのか』。有史以来数千年、科学技術こそ高度に発達したものの、わたしたちは今なおゴーギャンのこの問いへの答えをもちません。文学部とは、わたしたちが「いま」「ここに」生きていることの意味を探求する場であると言っていいでしょう。
 キリスト教精神をバックボーンとして40年前に設立された茨城キリスト教大学文学部では、そのような問いかけに3つの切り口を用意しています。1つは「英語と英語文化」、2つめは「異文化理解と交流」、そして3つめが「子どもと教育」です。それぞれ現代英語学科、文化交流学科、そして児童教育学科に対応していることはお分かりでしょう。いずれの学科でも少人数教育のもとで高度の実践能力をもつ職業人を養成していることは言うまでもありません。しかし他の大学の類似学部と本質的に異なるのは、どの学科であれ単なる実用主義・功利主義におちいることなく、人間として生きていることの意味を真剣に考える姿勢を学生にもってもらいたいと教職員一同が切望し、またそのようなカリキュラムが組まれていることです。
 こんなふうに言うと、なんだか文学部というのは浮世離れしたところだと思われるかもしれません。たしかにそういうところもあるでしょう(だからいいのですよ)。ところが文学部の卒業生の就職状況はなかなか好調なのです。目先の資格だけにとらわれない教育をきめ細かくおこなっていることが、過去40年にわたって地域社会から評価して頂いているのだと思います。
 たとえば小学校教員の採用状況ですが、児童教育専攻の卒業生のほぼ全員が小学校および幼稚園の教員免許を取得し、そのなかの少なからぬ学生が教諭または講師として採用されています。今年初めての卒業生を出す幼児保育専攻についても、従来は専門学校や短大が主流であったこの分野での4年制大学卒業生に対する期待を受けて、快調な滑り出しをみせております。いわゆる昔の「師範学校」的な実用教育を越える、キリスト教精神に裏づけられた豊かな人間教育の成果であると自負しています。もちろん現代英語学科でも、中高の英語教員として、多くの卒業生が活躍していますし、航空業界を始めとする一般企業でも英語の実力を活かして果敢に進出しています。昔から「英語なら茨キリ」という定評があることは、地域の方ならどなたもご存じではないでしょうか。またカンボジアなどでのボランティア活動を通じて交流の実践力を身につけた文化交流学科の学生たちも、金融やメーカーなど多彩な就職先を切り拓いています。
 時代の流れに沿った専門教育と、人間としての確固たる基盤を築く教養教育──茨城キリスト教大学文学部はこのふたつを柱としています。そうであればこそ地域社会からの信頼を頂戴しているのだと思います。まさに40年の伝統の厚みと言えましょう。

文学部長 和泉 涼一

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文化交流学科
「文化」を見る目。「交流」するスキル。社会が求めている力を身につける。
現代英語学科
いま世界で使われている英語を学び英語によるコミュニケーション能力を高める。
児童教育学科 児童教育専攻
体験的な学習を重視し、子どもの意欲を伸ばす優しさ、気配り、感性を磨く。
児童教育学科 幼児保育専攻
高い専門能力と広い知識を備えた保育のスペシャリストを養成します。

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