総長メッセージ

2011年3月11日、世の中は一変しました。地震の瞬間まで、どれほどの人が命のもろさ、はかなさを自分のこととして認識していたでしょうか。この度の地震、津波によって既に10,000人を超える方が亡くなっています。私たちはそのような方々、ご家族、そして被災した地域を思い、心を痛めます。またこれらの災害に加え、頻発する余震、原発事故による放射能の不安やある種のパニックは、私たちの地域のみならず、日本、世界中にまで広がっています。そんな中にあって、本学園に集う園児、生徒、学生、教職員が全員無事であったことは不幸中の幸いでした。私たちは多くのものを失いましたが、命だけは無事でした。
このような未曾有の災害にあって、恐怖や不安から私たちを救ってくれるものは何でしょうか。私は、神の愛の中に慰めを見出します。聖書の詩編46編には次のように書かれています。
神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる。
わたしたちは決して恐れない/地が姿を変え/山々が揺らいで海の中に移るとも
海の水が騒ぎ、沸き返り/その高ぶるさまに山々が震えるとも。
これらのことは、とてつもなく大きな力で、永遠に続くと思ってしまいます。しかし詩編の作者は、全ては神の御手の中にあると言っています。神こそが私たちの避けどころであり、強さなのです。私たちはこの方に信頼をおくことができるのです。たとえ地が揺れ動いたとしても、水が騒いだとしても、神が私たちを守ってくださることを私たちは知っています。
私は、学ぶ者の集いであるこの学園の皆様に、更なる学びの機会として、被災された方々へ助けの手を差し伸べることをお勧めします。悲しみは分かち合えば半減し、喜びは分かち合うことで倍増する、そしてより価値のある人生となるのです。「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」(マタイによる福音書7章12節)復興の新たな一歩を踏み出すにあたり、イエスが言われた上掲の黄金律をもって、互いに助けの手を差し伸べあおうではありませんか。積極的に役立つ力となりましょう。生かされている私たちは、他人を助け、人生を豊かにするために命を使うことができます。そしてそれを行うことで、私たち自身も神からの祝福を受けることができるのです。
2011年4月
茨城キリスト教学園総長 ジム D. バットン