2015年度 学位授与式 学長式辞

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2015年度 学位授与式 学長式辞

2015年度学位授与式を迎えるにあたり、はじめに、本日卒業・修了を迎える皆様ならびにご列席のご家族・ご関係の皆様に対し、茨城キリスト教大学を代表して、心よりお祝いを申し上げます。また、ご来賓の皆様におかれましては、ご多忙の中のご参列、誠にありがとうございます。


さて、会場の皆さん、突然ですが、「ぼくの好きな先生」という曲をご存知でしょうか?今から約7年前、2009年に惜しまれながら58歳の若さでこの世を去ったロックシンガー忌野清志郎が所属していたバンドRCサクセションの1972年の作品です。学生の皆さんの生まれる遥か昔の作品ですが、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。私と世代が近いご両親の皆さんはきっとご存知のことと思います。


とても興味深い歌詞なので、全文読み上げてみます。

(著作権に配慮し、歌詞の掲載はいたしませんが、歌詞をご覧になりたい方はこちらからどうぞ。『ぼくの好きな先生』song by RCサクセション

 

「たばこ」という言葉が繰り返されるのは、時代を感じさせますね。もちろん、キャンパス全面禁煙のこの大学では、このような先生はいないはずですね。

 

実はこの歌詞は、作詞の忌野清志郎さんの高校時代の実体験に基づいたものなのだそうです。1960年台の後半には、こんな先生が実際にいたんですね。

 

ほとんどの皆さんにとって、本日は「学校」という場にお別れする時だと思います。小学校から数えたら、皆さんは16年以上もこの「学校」という場で過ごしてきたことになります。人生の中のかなりの割合を占めていますね。20代の皆さんにとって、学校生活の割合は極めて高いものですが、その後の長い人生の中では、学校生活というのは実はほんの一部に過ぎないのです。

 

ですから、学校で「先生」という立場の人間に出会ったことは、皆さんにとっては今では当たり前のことで、先生方と共に過ごした時間も、日常生活の一部のように感じていることと思いますが、明日以降、学校という場を離れる期間が長くなればなるほど、実はそれは特別な経験であると感じるようになるはずです。

 

皆さんにとって、16年以上の学校生活の中で、茨城キリスト教大学で過ごした日々はどのような意味を持っていたのでしょうか?ちょうど1年前、皆さんの1学年上のある先輩が、Facebookに次のように書いていました。

 

「4年前の入学式、キリ大に入学するのが本当に嫌で、終わった後は一刻も早く帰りたくて 誰とも喋らずに帰った。
今日の卒業式は、本当に卒業したくなくて キリ大が大好きで キリ大で会えた人達が大好きで、友達みんなと話したくて、しみじみと学校を出てきた。
キリ大に来れたから、山ほど学びを得ることができた。出逢いがあった。
キリ大に入ってよかったって今は心の底から思う。
感謝です。」

 

このメッセージを読んだ時は、学長1年目の様々な苦労が吹っ飛ぶほど、本当に嬉しく感じたものでした。メッセージの中の「出逢い」という言葉には、友人や先輩後輩だけでなく、教職員との出逢いも含まれていると信じます。

 

私立学校には「建学の精神」というものがあり、本学の場合はキリスト教精神の「隣人愛」がそれにあたります。建学の精神というものは、「掲げる」だけでは不十分なのであって、それを日々の教育活動の中で体現していかなければ意味がありません。本来、その成果というのはなかなか目に見えないものです。けれども本学の教育を受けた者から先のメッセージのような言葉を受け取ると、私たちの日々の教育活動がしっかりと受け止められたのだと実感させられ、本当に励みになるのです。

 

昨年行われたあるアンケート調査では、本学は「相談相手のいる大学」で全国1位になってもいます。この「相談相手」も、友人や先輩後輩だけでなく、教職員も含まれていることを願ってやみません。

 

皆さんはこの大学で、「ぼくの好きな先生」・「わたしの好きな先生」を見つけることができたでしょうか?大学というところは、時に「動物園」とも称されるほど、様々な個性的な教職員が揃っています。忌野清志郎さんにとっては、高校時代のちょっと変わった美術の先生が「ぼくの好きな先生」でした。清志郎さんは、高校卒業してプロデビューして、2年後にこの曲が入ったファーストアルバムを携えて母校の美術室を訪れたそうです。「先生のことを歌にしたんだ。迷惑でしたか」との言葉に対しては、「照れくさかったけれど、やっぱり嬉しかった」とその先生は述懐しています。

 

忙しい日々を送っていると、卒業生がキャンパスや研究室・事務室を訪ねてくれることが、我々教職員にオアシスのような安らぎを与えてくれるものです。4月からは皆さんもこれまでとは一変した多忙な日々を送ることになると思いますが、悩んだり苦しんだりした時だけでなく、単純に「ぼくの好きな先生」・「わたしの好きな先生」に会うだけの目的でかまいませんから、このキャンパスを訪れてください。

 

1967年に初めての新入生を迎えた茨城キリスト教大学は、来年は創立50周年という大きな節目を迎えます。同じ年に、この学園は創立70周年を迎えます。その日に向かって、我々教職員は、この地域社会の中で存在感のある大学であり続けるよう、日々努力を重ねていきたいと思います。卒業生・修了生の皆さん、そしてご家族の皆様も暖かい目で見守っていただければ幸いです。皆様のこれからのご活躍を心から祈りつつ、式辞を終えさせていただきます。

 

本日は卒業・修了、誠におめでとうございます。


2016年3月18日
茨城キリスト教大学
学長 東海林 宏司

フッタ

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